風にそよぐ花達 立ち枯れの木々が広がる トドワラに続く道沿いハマナス咲き乱れ 水平線に囲まれた 低い半島の先には 手の届きそうな遠い国後が見える 荒れる外海に背を向けて 干潟の命を守る様に 水面を風が駆け足で 通り過ぎる夏の午後 海を覆う流氷 遠い先に雪山 青空にオオワシ 獲物探し空を駆ける 白い雪に覆われた 立ち枯れの木々がさびしそうに 夕焼けをまとい 一番星を待っている 宝石ちりばめた空の中を 一筋の光が流れては消え 風の音も波音も 通り過ぎる冬の夜 繰り返す いつまでも